「仕上げ」がニットの価値を左右する

 

こんにちは。

先日、仕事で扱ったニットの「仕上げ」の違いによって仕上がりがかなり良くなったことがありました。

こんなにも違うのか!と感動したので、手編みネタではなく産業ニットの世界のお話ではありますが、体験記を書きたいと思います。

 

目次

  • そもそも「仕上げ」とは
  • 高級な製品にみせるために
  • 糸によって適正な仕上げは違う
  • まとめ

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そもそも「仕上げ」とは

ニットの自動編み機でパーツの編み立てを行い、パーツ同士を接ぎ合わせる前に編み地の風合いを良くしたり、目を揃えたりするためにアイロンでプレスをすることがあります。この工程は中間セットといいます。

その後、パーツを接ぎ合せて製品の形にした後、洗い、乾燥機に入れて縮絨をかけます。

この後、アイロンの強い蒸気等で指示の寸法に製品を合わせていきます。これは仕上げの最終工程になります。

国内・海外にはたくさんの工場さんがありますが、これらの工程は工場内で行うことが多いです。

 

高級な製品にみせるために

この写真をみてください。袖周りに袖側・身頃側に横スジが見られ、目も揃っていません。

 

これでは商品にならないので、考えられる原因を探りました。
・編立ての要因→工場機械の度目管理が出来ていない
・糸の要因→糸の撚り方が均一でない、太い部分・細い部分に差がありすぎる・・・等

考え出すとたくさん要因はあり、原因によって解決方法が異なります。

 

糸によって適正な仕上げは違う

今回工場さんのやっていた仕上げ方法は柔軟剤はウール一般的通常量、洗い温度20~25℃で洗い時間5分、タンブラー乾燥8~15分で仕上げた結果でした。

この糸の販売元糸屋さんの推奨仕上げは下記です。
1kgの衣類に対し30Lの水、柔軟剤2g、30℃の水で5分。
タンブラー乾燥は設定温度65~70℃で4分間/600回転との指示でした。

工場さんの仕上げ方法は企業秘密な部分もあり不明点もありますが、わかっている情報だけで見ると、少し暑い温度の水にしてタンブラー乾燥温度高めで短時間にすることで違いが歴然でした。

まとめ

このことは、手編みで作品を作るときにも応用できます。

手芸糸も、糸の販売元に推奨仕上げを聞いたら教えてくれる・・・のか試していませんが、ご自身で編んだ編地を元に実験することは出来ますね。

私も自分の日々行っている洗濯方法を参考に、製品に一番合う洗い方を見つけて行きたいです。

ニットの洗い・乾燥方法は仕上がりや価値を左右する!と肝に銘じます。

それでは、また。

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