こんにちは。丸安毛糸の小嶋です。
今回は家庭用編み機で出来るスレッド編みについて取り上げたいと思います。
- 家庭用編み機とは
- スレッド編み
- 編地のバリエーションは無限です
- まとめ
目次
家庭用編み機とは
その昔はどの家庭にもあった、と言われるほど主流だった、家庭で機械編みのように手軽に編み物が出来る機械のことです。
ブラザー製、シルバー製が業界シェアを占めており、今では生産が終了しています。ひそかにシルバー製は復活を遂げている噂を聞いたのですが、インターネットで調べても情報が数少ないですね。
以前家庭用編み機のことを書いた記事も参考にしてください♪
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スレッド編み
スレッド編みとは、編地の中にファンシーヤーンや太い糸を織り込みながら、模様を浮き出させる編み方です。
地になるベーシックヤーンは天竺で編みながら、模様となるファンシーヤーンが織り込まれて裏側に渡るので、模様が形成されます。そのため、ベーシックヤーンとファンシーヤーンが必要になります。
この編み方がパンチカードを使用して、家庭用編み機で出来ます。
機械にもよりますが、スレッドアームを装着します。(すでに内臓されている品番もあります。)
パンチカードという模様を指示した穴が開いているシートを機械にセットします。
編み目はゆるくしたいので、ダイヤルは大き目、糸のテンションもゆるめにしておくのがコツです。
私が学生の時使っていたブラザーのものは、2種類まで糸がセット出来るものだったので、片方にファンシーヤーン、片方に地になるベーシックヤーンを機械にセットし、ベーシックヤーンを編みながらファンシーヤーンを織り込んでいきました。
編地のバリエーションは無限です
パンチカードの模様の組み合わせや、糸を変えたりすると、ツイードのように生地見えします。
左がパンチカード、右がそのパンチカードで編んだ模様です。ほんの一例です・・・・
スレッド編みに似ている見え方で、こちらは最近私が注目しているCOOHEM(コーヘン)というブランドです。
山形県の米富繊維株式会社のファクトリーブランドとして、ニットながらに生地のツイードのように素敵なファブリックを生み出しており、その独自性からユナイテッドアローズやビームスなどのセレクトショップでも取扱いがある注目のブランドです。
COOHEMさんは独自の機械で職人さんの技術が集結された賜物ですが、このような雰囲気を参考に、学生時代にスレッド編みでセットアップのスーツを作りました。
3種類のパンチカードと、3種類のファンシーヤーンを使用し、全面に配置したのでかなりの力作になりました。
編地が天竺よりも厚みが出るので、ジャケットやコート、ボトムスに向いていると思います。
お揃いの編地でバッグなど小物を作っても素敵ですね。
まとめ
弊社は特にファンシーヤーンに力を入れてきたこともあり、社内には編まずに見ているだけで美しい糸美人な糸もたくさんあります。
そのような糸を使って、家庭用編み機で作るスレッド編みの製品を世の中に提供出来たら素敵だなあ・・・と密かな野望があります。
家にある家庭用編み機を久しぶりに出して、計画実行に向けて試作編地を編もうと思いました。
それでは、また。