100万匹の蜘蛛からできた黄金の糸

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画像:アメリカ自然史博物館

こんにちは、赤石です。

突然ですが、この黄金の織物、何の糸で出来ているとおもいますか?
シルク?レーヨン??

じつは、これ↓↓

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そう、くもの糸で出来ているんです!

100万匹の蜘蛛の糸で作られた黄金の織物

この色も天然の金色!染めてるわけじゃないんです。

この織物は、2009年にSimon Peers氏とNicholas Godley氏が行ったプロジェクトで、マダガスカルに生息するジョロウ蜘蛛から糸を採取し、約4年もの月日をかけて作ったもの。
この蜘蛛は、一年のある時期になると金色の糸を吐く習性があるそうで、採取できる糸の蝶は1匹あたり約24m。
それは4年もかかりますね。この織物を作るのに必要だったクモはじつに100万匹以上にものぼりました。

糸をもらった後はちゃんと野生に返したそうですよ。

それにしてもすごくきれいですよねぇ。

そういえば、蚕と同じように糸を作ることのできる生物なのに、繊維として利用されないのでしょうか??
聞いたことないですよね。

なぜ??

それは、クモの生態が関係していました。

養殖できない蜘蛛

クモは肉食なうえ、縄張り意識が強い生き物です。
蚕のように狭い空間で大量に買うと共食いをしてしまい、人の管理下で大量に生育することが難しいんですね。

それに、クモが作り出す糸の性質は何種類もあって、常に同じ糸を安定して採取できない。
この黄金の糸も一年の決まった時期にしか作らないそうです。

さらに、絹は繭をほどいて糸にしていきますが、蜘蛛は液体を体から噴射する際に糸状にしていくので(詳しくは難しくてよくわかりませんでした)、蜘蛛から糸を採取すること自体が難しいのです。
そんなこんなで全く利用向きではない蜘蛛の糸。

でも、クモの糸って物凄い強くて伸縮性もあって繊維としてものすごく上質なんです。

こんなにすごい蜘蛛の糸

どのくらい強いかというと、鉛筆の太さぐらいあるクモの糸で巣を作ったら、なんと飛んでくる飛行機を止められます(理論上はですが)
自然界でも飛んでくる蜂を簡単に捕まえることができるのを考えれば納得できるかも。
同じ太さの鋼鉄よりも丈夫なんです。

それから伸縮性はナイロンの2倍
ナイロンはストッキングなどに使用されている繊維で伸縮性がある素材です。

伸縮する上に丈夫!
これが製品化できれば色々な分野から引く手あまたになるのではないでしょうか。

蜘蛛以外の生物に遺伝子操作で蜘蛛の糸を生産できるような研究もあるそうですが、なんと日本の企業が人口で蜘蛛の糸と同じ構造の糸を生産するのに成功したとか!繊維として製品化するのも遠くないのかもしれません。

実際に服の素材として使われることになるかも?

どんな風合いなんでしょうか??

品質表示に 「スパイダー 50%」とかになるのでしょうか???
嫌がられそう・・・笑

それにしても、これだけ科学や技術が発達しても自然の力にはかなわないことがたくさんあるんだなぁと感じました。

 

この黄金の織物は、アメリカの自然史博物館(映画ナイトミュージアムの舞台ですね!新作面白かったです)やイギリスのヴィクトリア&アルバート博物館で展示されていましたが、今はどこにあるのか調べてもなかなか出てきません・・・。
何処にあるのでしょうか?見てみたいですね~。

 

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赤石 菜々子

赤石 菜々子

ニットラボの赤石です。 ニットと糸を作る会社で働いています。 奥が深くて、楽しいニットのことを書いていくので、楽しんでもらえたらと思います。

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