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ちょっとひっかけてしまったニットの直し方~上級編~

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こんにちは、赤石です。

今回は、前回のブログに引き続き、ちょっとひっかけてしまったニットの直し方~上級編~という事で、ちょっとひどい引っかけになってしまった!という場合の直し方をご紹介します。

目次

1.直せるもの、直せないもの
2.初めに糸のテンションを和らげます。
3.針を使って、地道に糸を動かします。
4.なじませて完成

 

1.直せるもの、直せないもの。

 

ちょっとだけなら前回のようにもむだけで、どんな編地でもなじみやすいのですが、糸が結構出てきてしまったなぁという場合、編地や糸によってきれいに直せるものと直せないものがあります。

 

●直せるもの

編み目が天竺↓

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市販されているニットの半分以上がこの天竺という編み目です。
糸は違えど編み目は一緒↓

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天竺の裏側はこうなっていますので↓

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裏側も表と同じに見えるというものは、NGです。
編地が天竺よりも複雑なので、お修理スキルが高くないと難しいです。

あと編み目が比較的大きいもの。
上の写真のように、隙間が空いて、目がよく見えるものがやりやすいです。

 

●直せないもの

天竺以外の編地
さっき書いた、表も裏も同じように見えるもの、ケーブル柄やよくわからない柄が入ったもの。

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袖口や裾にある、リブもかなり慣れないとやりにくいです。
配色で柄が入ったものも、複雑な糸のつながりをしているので、自力での修理は難しいです。

そして編み目が小さいものは、手が震えてきちゃうくらい繊細なのでこれも難しいです。

あと、糸の種類。細い糸、ふわふわに毛羽立って編み目が見えないものなどは、糸が繊細で切れやすいので、触らない方がよいでしょう。
シルクや光沢のある糸も繊細で傷つきやすいので、これもやっぱり触らない方が良いです。
お店へお願いしてください。

では、なんか出来そうかも!と思ったニットのお直し方法です。

 

2.まずは、編地を引いて、テンションを緩める

天竺のニットを引っかけてしまったときって、こうなりますよね。

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引っかかった部分の周りが、引っ張られて糸が吊れてしまっています。
これはパッと見てもわかっちゃう。気になりますね~。

 

一番初めに大事なこと。
それは、前回と同じように、糸の張りを緩めてあげること。
引っ張られてつれてしまっている部分は、これ以上伸びません!っていういっぱいいっぱいの状態です。
まず、その糸が動けるような余裕を与えてあげないといけません。

 

ニットの編み目に対して斜め方向に引っ張ります。

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逆方向にも。

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ニット編み目方向がわからなければ、大体普通に着る時のままなので、裾が↓、襟ぐりが↑に対して斜め方向でOK.
違ってもまぁ何となくほぐれればOK!です。

先ほど書いたように糸は今いっぱいいっぱいなので、優しくゆっくりしてあげて下さい。

ここで少しでも引きにくい、突っ張った感じがしたらストップです。
糸に強いストレスがかかっている証拠なので、これ以上は引かないように。
特に細い糸や、伸縮性の無い糸は、切れる可能性があるので、いじらずに、プロのお修理屋さんへ!!

 

3.引っ張られた糸を動かします。

次は、針を用意します。
出来れば縫い針ではなく、とじ針などの太い針が良いですね。

縫い針は、細すぎて糸自体に刺さってしまい、やりにくいし、糸が傷付きます。
ニットの糸が太い場合は、先が細長いものなら針以外でもできるかも。箸とか、イヤホンジャックの先とか?

 

ニットというのは一本の糸がつながって編み目を作っているので、引っ張られた場合、隣の編み目が小さくなってしまいます。
そこで出来れるのが先ほどの引きつれ線。

なので、その引っ張られて小さくなった編み目を、逆に引っ張って大きくしていく、という作業をしていきます。

引っかけてしまった糸の、隣の目(隣の糸)を針ですくって引いてみましょう。

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といっても編み物をしない方は全然わからないと思うんですよね。

ということで、とりあえず隣っぽい?という糸をそっと引っ張ってみてください。

IMG_4798

正解以外の糸は動きにくいのですが、正解の部分は、意外とするっと引くことができます。
そうすると、引っかけてしまった糸が動いてくるので、引っかけて出てきた糸の長さが半分に減るまで引っ張ります。

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次は、その隣の糸を探してみてください。

IMG_4807

その隣の糸は、さっきの①で引いたところが、他の編み目と同じような糸の張り感で収まるところまで引いてください。

その繰り返し。

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引きつれが無くなる編み目のところまで来て終了です。
ちょうど引っ張ってきた糸も無くなって収まるはず。

反対側も同じように・・・・

IMG_4800

終わったら、また前回みたいに回すようにして揉んで、引っ張った糸をなじませます。

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最後はアイロンの蒸気を十分に当てて、跡が残るようだったら、もう一度もんだり引っ張ったりしてまたアイロン。

バランスよく収められれば、もう完璧に分からなくなります!

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どうでしょうか?
もうこれで引っかけても大丈夫!

慣れれば感覚でどの程度引けばよいかとかわかってきて、スムーズにいくと快感です。笑
太い糸とか、凸凹した編地は、修理跡が残ってもわかりにくいので、はじめてにはおススメ。

 

 

 

※※今回は、ニットの構造に沿ったプロと同じ修理方法なので、読んでみて、よくわからないって感じたら、無理せずに修理屋さんへお願いしてくださいね。(お修理は自己責任でお願いします(._.)。)※※

 

 

やってしまいやすい割に、目立ってしまう引っかけ傷。
直しながらニットを長く大切にしていきたいです。

 

ちなみに、外出中などは、応急処置的に、引っかけた糸を裏側に引き込んでから、編地を揉んでおくと、それ以上悪化させずに済みます。
意外とそれだけで目立たなくなったりするかも。
その状態で良ければ、裏に出した糸は、後から結ぶとか、編み目に絡ませておけばOK。(間違っても切っちゃダメです)

 

試してみてくださいね~。

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赤石 菜々子

赤石 菜々子

ニットラボの赤石です。 ニットと糸を作る会社で働いています。 奥が深くて、楽しいニットのことを書いていくので、楽しんでもらえたらと思います。

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