”月光で織られた生地”と呼ばれた麻

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こんにちは、赤石です。

もう夏っぽくなってきましたね!

夏の服といえば、綿と麻ですが、今回は、知るともっと好きになる麻のお話をご紹介します。

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麻の素敵なあだ名があります。

麻の歴史はとても古く、古代エジプト文明では、上質な麻の織物が神事に使われていました。
エジプトでは”Woven Noonlight 月光で織られた生地”と呼ばれていました。

ここでいう麻は、亜麻という種類の麻で、きれいな青い花を咲かせます。(TOPの画像がその花です)
麻?なんだかがさがさチクチクするよね・・というイメージを持った方もいるかもしれませんが、それはヘンプやラミーといった種類の麻で、リネンと呼ばれる亜麻を使った生地は柔らかく、しなやかで絹とは違った光沢をもった上品な素材です。

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from麻布館

だから月光で織られた、なんてロマンチックな呼び方をされていたんですね。

ちなみに、ちなみに、リネン(Linen)は、下着のランジェリー(lingerie)の語源でもあります。
それだけ繊細な風合いだということですね。

とにかく丈夫!

最近は、初夏のこの時期に運動会をする学校も多いみたいで、楽しそうな声が聞こえたりします。
今はどんな競技をするんでしょうか?
私は組体操のピラミッドの上に登らされて足が震えていた記憶があります。怖かった・・・。

さて、運動会で定番の競技で綱引きの、あの太い綱ですが、あれは”麻”で出来ているんです。

 

なぜかっていうと、麻は、まず切れにくい!そして滑りにくい!さらに摩擦にも強いから!
どれもあの競技にぴったりです。

綱はさらに何度も撚りをかけてさらに強度を増しています。
あんなに大人数に左右から引っ張られて切れないって改めて考えてみるとものすごい強さですよね。

これは亜麻ではなくて、ジュートやラミーと呼ばれる麻だと思いますが、朝の共通の特徴は強いこと。

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ちなみにLine(線)もリネン(Linen)が語源で、麻でできた細い丈夫な糸という意味で使われていたんです。

また、ぬれるとさらに強度が上がるため、昔は、消防ホースに使われることもありました。

とにかく麻は強いんです。

まとめ

他にも、吸水性と発散性が高くて汗を吸い取って体を清潔に保ってくれるという、素晴らしい力があります。
吸水性は綿の4倍もあり、さらにカビや虫にも強く、汚れも落ちやすい!
衣類はもちろん、寝具やインテリアとしても広く愛用されているのにも納得ですね。

余談ですが、マリファナ(大麻)は、麻から取れる麻薬の一種ですね。
大麻を使った麻生地もありますし、現在はほとんど改良されて麻薬成分が取れない麻もありますが、麻は自生力も強いので、雑草に混じって日本でも自生していたりします。
もちろん、これを一本でも取ったり育てたりしたら違法行為になりますが。

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亜麻の花もきれいですね~

歴史深くて、身近で、高性能な麻。
知れば知るほど魅力的な素材です。

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